脇の多汗症
(原発性腋窩多汗症)とは?
「汗っかきだから仕方ない」と
諦めていませんか?
医学的に、明らかな原因疾患がないにもかかわらず、日常生活に支障をきたすほど多量の汗が局所性に生じる状態を原発性局所多汗症と呼びます。その中でも、特に「わき(腋窩)」に過剰な発汗が認められるものが原発性腋窩多汗症です。
形成外科専門医が診る
「多汗症」の正体
私たちの体には、体温調節のために汗を出す機能が備わっています。しかし、多汗症の患者様の場合、交感神経が過剰に働き、汗を出す指令を伝えるアセチルコリンという物質が過剰に分泌されることで、必要以上に汗をかいてしまいます。
特に脇(ワキ)は、汗腺が密集している部位であり、精神的な緊張やストレス、運動、あるいは体温の変化によって、本人の意志とは無関係に発汗が誘発されます。
なぜ「病院」での
受診が必要なのか
多汗症は単なる体質ではなく、適切な診療と治療によって改善が期待できる疾患です。
多くのクリニックや病院(皮膚科、形成外科、内科など)で相談が可能ですが、当院のような形成外科専門医が在籍するクリニックでは、単なる外用薬の処方だけでなく、手術や最新のデバイスを用いた自費診療(ミラドライ)まで、幅広い選択肢の中から一人ひとりの症状に合わせた最適な療法を提案できる強みがあります。
「服の色が変わるのが怖くて好きな服が着られない」「仕事や勉強に集中できない」といった悩みは、適切な診断と治療で解消できる時代です。まずはご自身の状態を正しく知ることから始めましょう。
当院における
多汗症の治療方針
神戸・明石のつかもと形成外科・創傷クリニックでは、形成外科専門医の視点から、患者様一人ひとりの症状のレベルや、日常生活における支障度、そして「根本から治したい」「傷跡を残したくない」といったご要望に寄り添った治療法を提案いたします。
当院の方針は、医学的根拠に基づいた診断を行い、保険適用から最新の自費診療まで、幅広い選択肢の中から最適な方法を医師と共に選択していただくことにあります。
1.正確な診断と「原因」
へのアプローチ
発汗は、体温調節のために必要な機能ですが、原発性の多汗症では、交感神経の働きが過剰になり、伝達物質であるアセチルコリンが過立に分泌されることで、局所性に多量の汗が生じます。
当院では、単なる「汗っかき」と片付けず、日本皮膚科学会のガイドラインに沿った診断基準を用いて、治療の必要性を明確にします。また、背景に他の疾患が隠れていないか(内科的要因など)、診察で見極めることを徹底しています。
2.多彩な「脇の多汗症」
治療メニュー
当院では、腋窩(わき)の多汗に対し、以下の治療を組み合わせて行います。
外用薬(保険適用)
アセチルコリンの働きを遮断する抗コリン薬(エクロックゲルやラピフォートワイプ等)の処方や、汗腺を物理的に塞ぐ塩化アルミニウム液の塗布など、ご自宅で行える療法です。
ボツリヌス注射
ボツリヌス菌由来の毒素(薬剤)を皮膚に注射し、神経の伝達を一定期間ブロックして汗を抑えます。効果は高いですが、定期的な施術が必要です。
ミラドライ(自費診療)
マイクロ波を照射し、汗とニオイの原因となる汗腺を熱で破壊します。皮膚を切らないため痛みやダウンタイムが少なく、持続的な効果が期待できる、当院でも推奨度の高い治療です。
ワキガ手術(保険適用)
形成外科専門医の手技により、皮膚を切開して汗腺を直接切除(剪除法)します。費用負担を抑えつつ、確実な改善を目指す方への適応となります。
3.副作用とアフターケアへの配慮
どのような薬剤や治療にも、抗コリン作用による口渇や、術後の代償性発汗といった副作用のリスクは存在します。当院では睡眠や仕事への影響、精神的なストレスの軽減まで考慮し、メリットだけでなくデメリットも包み隠さずお伝えします。
手掌(手のひら・手汗)や足底、頭部、顔面など、全身のあらゆる部位の汗でお悩みの方も、まずは当院へご相談ください。専門医による適切な診察と予約制による丁寧なカウンセリングで、快適な毎日への一歩をサポートします。
多汗症の症状
脇の多汗症(原発性腋窩多汗症)の主な症状は、体温調節に必要な範囲を超えて、過剰に汗が分泌されることです。特に緊張や精神的な刺激が加わると、交感神経の働きによってアセチルコリンが放出され、短時間に多量の発汗が見られます。
具体的な日常生活での悩み
患者様によって症状は様解ですが、多くの方が以下のような支障を抱えています。
衣服への影響
短時間の外出や運動でもワキ汗が服に染み出し、大きな汗染みができる。白いシャツが黄色く変色する。
頻繁な着替え
1日に何度もシャツを替えたり、パットを頻繁に交換したりする必要がある。
精神的負担
汗をかいていることを他人に知られるのが怖く、人前に出ることに強いストレスを感じる。
睡眠への影響
寝汗がひどく、枕やシーツが濡れて目が覚めてしまう。
対人関係への影響
わきのニオイ(ワキガの併発)や汗による不快感から、積極的なコミュニケーションを避けてしまう。
~重症度の判定基準(HDSS)~
医療機関(病院・クリニック)の診察では、症状の重さを以下の4段階で判定します。
- 1.発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない。
- 2.発汗は我慢できるが、時々日常生活に支障がある。
- 3.発汗は我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある。
- 4.発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、3および4が「重症」と診断され、
保険適用での治療や手術の強力な適応となります。
~他の部位との関連~
多汗症は局所性のものが多く、脇(腋窩)だけでなく、手掌(手のひら・手汗)や足底(足の裏)、顔面、頭部、胸部など、特定の部位に異常な発汗を認めることがあります。特に手の平の汗(手掌多汗症)は、書類を濡らしたり精密機器を扱えなかったりと、脇とは別の深刻な悩みを伴うことが一般的です。
当院では、これら全身の多汗症状を正確に診察し、それぞれの部位に合わせた最適な処方や方法を提案します。
脇の多汗症の原因と仕組み
私たちは、暑い時や運動をした時に体温を調節するため、あるいは緊張した時に汗をかきます。しかし、多汗症の患者様の場合、この汗を出すスイッチが異常に敏感になっていたり、指令が過剰に伝わったりすることで、日常生活に支障をきたすほどの多量な汗をかいてしまいます。
1.汗腺の働きとアセチルコリン
汗を出す器官には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類がありますが、多汗症の主な原因となるのは、全身の皮膚に分布しているエクリン腺です。
脳の視床下部から「汗をかけ」という指令が出ると、交感神経の末端からアセチルコリンという神経伝達物質が分泌されます。このアセチルコリンがエクリン腺にある受容体に結合することで、汗が作られます。多汗症の方は、このアセチルコリンによる指令が過剰に伝わってしまうことで、必要以上の発汗が引き起こされます。
2.なぜ「脇」に多く汗を
かくのか(局所性多汗症)
脇(腋窩)はもともと汗腺が密集している部位です。
原発性多汗症は、特定の部位(腋窩、手掌、足底、顔面、頭部など)に起こる局所性のものが多く、特に精神的なストレスや緊張に反応しやすいという特徴があります。これを「精神性発汗」と呼び、交感神経の繊細な反応がわきの汗を加速させます。
3.原発性と続発性の違い
多汗症には、大きく分けて2つのタイプがあります。
原発性多汗症
明確な疾患がないにもかかわらず起こるもの。多くは思春期頃から始まり、遺伝的な背景も指摘されています。
続発性多汗症
甲状腺機能亢進症や糖尿病などの内分泌疾患、あるいは特定の薬剤の作用など、他の病気が原因で起こるもの。
当院の診察では、まずこの「続発性」の可能性がないかを慎重に診断します。もし他の疾患が隠れている場合は、適切な内科的アプローチが必要になるため、形成外科専門医による正確な見極めが重要です。
4.悪循環を生む精神的ストレス
「汗をかいたらどうしよう」という不安(ストレス)が交感神経を刺激し、さらにアセチルコリンが放出されて発汗を促すという、精神的な悪循環に陥るケースも少なくありません。
このメカニズムを物理的に遮断するのが、ボツリヌストキシン注射や、汗腺を破壊するミラドライ、あるいは手術による切除といった治療法の役割です。
脇の多汗症の診断基準
(セルフチェック)
日本皮膚科学会のガイドラインでは、以下の項目に当てはまる場合を原発性の多汗症と定義しています。
1.基本条件
まず、原因となる明らかな疾患(甲状腺機能亢進症などの内科的病気や薬剤の作用など)がないにもかかわらず、局所性(この場合は腋窩)の過剰な発汗が6ヶ月以上続いていることが前提となります。
2.セルフチェック項目
(2項目以上で該当)
上記の基本条件を満たし、さらに以下の6項目のうち2項目以上当てはまる場合、原発性腋窩多汗症と診断されます。
左右対称に汗をかく
片方だけでなく、両方のわきから同じように多量の汗が出る。
日常生活に支障がある
汗のせいで服を選べない、仕事や勉強に集中できないなどの支障を感じる。
週に1回以上の多汗
少なくとも週に1回以上、異常と感じるほどの発汗がある。
発症が25歳以下である
思春期など、比較的若い頃から症状が始まっている。
家族に同じ悩みの方がいる
親や兄弟など、血縁者に同じ部位(腋窩、手掌、足底など)の多汗症がいる。
睡眠中は汗が止まっている
睡眠中やリラックスしている時は、精神的な緊張やストレスから解放され、発汗が治まっている。
3.重症度の指標(HDSS)
治療方法(保険適用の手術やボトックス、自費のミラドライ等)を選択する際、医師は以下の「自覚症状の強さ(HDSS)」を重視します。
- 1.発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない。
- 2.発汗は我慢できるが、時々日常生活に支障がある。
- 3.発汗は我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある。
- 4.発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある。
※3または4に該当する場合、医学的に「重症」とされ、保険適用の処方(抗コリン薬の塗布など)や積極的な治療が強く推奨される状態です。
~専門医による見極め~
手掌多汗症(手汗・手のひら)や足底、顔面、頭部など、全身のあちこちに汗をかく場合は、単なる局所性多汗症ではなく、交感神経の過剰な働きや、背景にある別の疾患を考慮する必要があります。
当院では、形成外科専門医が患者様の汗の分泌状況を丁寧に診察し、アセチルコリンによる発汗をいかに効率よく遮断し、改善に導くかを提案いたします。
多汗症とワキガの関係性:
汗腺の違いから紐解く
私結論から申し上げますと、多汗症とワキガ(腋臭症)は、原因となる汗腺の種類が異なる「別の疾患」ですが、非常に密接に関係しています。
1.二つの汗腺:
エクリン腺とアポクリン腺
私たちの皮膚(腋窩)には、性質の異なる2つの汗腺が存在します。
エクリン腺(多汗症の原因)
主に体温調節のために全身に分布し、サラサラとした汗を分泌します。交感神経から放出されるアセチルコリンがスイッチとなり、過剰に反応すると多量の発汗を招きます。
アポクリン腺(ワキガの原因)
わきや局所に集中しており、タンパク質や脂質を含んだベタつきのある汗を出します。この汗が皮膚表面の常在菌によって分解されることで、独特のニオイ(ワキガ)が発生します。
2.なぜ多汗症だと
ニオイが気になるのか?
多汗症の方は、エクリン腺からの汗が多量であるため、その水分がアポクリン腺から出たニオイの成分を周囲に拡散させてしまう性質があります。これが「多汗症を治療するとニオイも軽減したように感じる」理由の一つです。
また、精神的な緊張やストレスは、両方の汗腺を同時に刺激します。日常生活において「汗をかいてニオイがバレたらどうしよう」という不安がストレスとなり、さらに汗を呼ぶという悪循環に陥ることも少なくありません。
3.形成外科専門医による
「同時治療」のメリット
当院では、診察時にマイクロスコープや問診を用い、汗の「量」と「ニオイ」のどちらが主訴であるかを正確に診断します。
保険適用のワキガ手術(剪除法)
医師が直接目視で、ニオイの原因であるアポクリン腺と、多汗の原因であるエクリン腺の両方を物理的に切除します。一つの手術で両方の悩みを根本から解決できる、非常に効率的な方法です。
ミラドライ(自費診療)
マイクロ波の熱によって、両方の汗腺を同時に破壊します。皮膚を切らずに、多汗とワキガの両方にアプローチできるため、現代の日常生活に非常に適した療法です。
4.正しい見極めが必要
単なる局所性の多汗症であれば、抗コリン薬の塗布やボツリヌストキシン注射で十分な改善が見込めますが、ニオイ(ワキガ)が主原因である場合は、これらの治療だけでは不十分なケースがあります。
ご自身の症状がどちらのレベルに該当するのか、日本形成外科学会専門医のいるクリニックで適切な診察を受けることを強く推奨します。
日常生活での対策・対処法
1.衣類の工夫と清潔の保持
多量の汗による汗染みやニオイを抑えるためには、衣類の素材選びが重要です。
吸汗速乾素材の活用
綿100%よりも、ポリエステル混紡などの速乾性に優れた機能性インナーを着用することで、皮膚表面をドライに保ち、細菌の繁殖を抑えます。
脇パットの併用
使い捨てのパットや、パット付きのインナーを使用することで、ワキ汗が外側の服に染み出すのを物理的に防ぎます。
こまめな拭き取り
汗をかいたまま放置すると、常在菌が繁殖してニオイの原因になります。市販の汗拭きシートや、濡らした清潔なタオルでこまめに拭き取りましょう。
2.食生活と嗜好品のコントロール
汗の分泌は、食生活によっても左右されます。
刺激物を控える
辛い食べ物やカフェインなどは、交感神経を刺激して発汗を促します。
アルコール・喫煙
これらは血管を拡張させ、体温を上昇させるため、汗の量を増やす要因となります。
3.ストレスマネジメントと
リラックス
多汗症の患者様の多くは、精神的な緊張やストレスがスイッチとなり、アセチルコリンが過剰に放出されることで汗をかきます。
「汗をかいてもいい」
という意識
「汗をかいてはいけない」という強い思い込みが精神的なプレッシャーとなり、さらに汗を呼ぶ悪循環を生みます。
十分な睡眠
自律神経のバランスを整えるため、質の高い睡眠を確保することが重要です。
4.市販の制汗剤と処方薬の使い分け
塩化アルミニウム
(制汗剤)
市販品の中にも塩化アルミニウムが含まれるものがありますが、病院で処方される高濃度のものはより高い効果が期待できます。夜の就寝前に塗布するのが最も効果的です。
抗コリン薬
(外用薬)
近年、日本でも保険適用となった抗コリン薬の塗布剤は、アセチルコリンの働きを直接遮断するため、市販品とは一線を画す高い改善効果があります。
~専門医からのアドバイス~
こうしたセルフケアはあくまで補助的なものです。日常生活に大きな悩みがある場合、無理に対策を続けるよりも、形成外科専門医のいるクリニックで適切な診察を受けることが、結果的に最も早くストレスから解放される近道となります。
特に、手掌(手のひら・手汗)や足底、顔面、頭部など、全身にわたる多汗にお困りの方は、背景に別の疾患が隠れていないか確認する必要があるため、早めの受診をお勧めします。
当院の治療方法
(保険適用の腋窩多汗症手術・
外用薬・ミラドライ)
1.【根本治療】保険適用の
ワキガ手術(剪除法)
重度の腋窩多汗症やワキガ(腋臭症)に対し、保険適用で受けられる唯一の外科的療法です。
内容
皮膚を数センチ切開し、医師が直接目視で、汗の原因となるエクリン腺やアポクリン腺を特殊なハサミで切除(削り取り)します。
特徴
形成外科専門医の手技により、過剰な汗腺を物理的に取り除くため、1回の手術で極めて高い改善効果と永続的な持続性が期待できます。
負担
健康保険が適用されるため、自費診療に比べて費用を抑えることが可能です。術後の安静は必要ですが、コストを抑えつつ根本から治したい方に最適です。
2.【切らない根本治療】
ミラドライ(自費診療)
「手術は怖いが、高い効果は欲しい」という方に推奨される、最新のデバイスを用いた治療法です。
内容
マイクロ波(電磁波)を皮膚の上から照射し、その熱によって汗腺を破壊します。
特徴
切らないため痛みが少なく、傷跡が一切残りません。破壊された汗腺は再生しないため、持続的な発汗抑制が期待できます。
日常生活
術後の固定が不要で、すぐに日常生活に戻れるため、仕事や運動を休めない方、精神的なストレスを最小限にしたい方に選ばれています。
3.【手軽な治療】外用薬
(保険適用・自費)
まずは試してみたい、あるいは軽度の方への選択肢です。
抗コリン薬(保険適用)
2020年以降、日本でも登場した新しい処方薬(エクロックゲルやラピフォートワイプ等)です。神経伝達物質アセチルコリンを遮断することで、汗の分泌を抑えます。
塩化アルミニウム(自費)
汗の出口を物理的に塞ぐ薬液を塗布する方法です。手掌(手のひら・手汗)や足底にも有効です。
ボツリヌストキシン注射
注射によってアセチルコリンの働きを一時的にブロックします。数ヶ月間の持続性があり、大事なイベント前に推奨されます。
~形成外科専門医による
アドバイス~
多汗症の治療は、単に「汗を止める」だけでなく、副作用(抗コリン作用による口渇や、稀に起こる代償性発汗)や術後の経過をしっかり管理することが重要です。
当院では診察時に、精神的な緊張や体温調節の仕組みを考慮し、全身のバランスを見ながら最適な適応を判断します。わきだけでなく、頭部、顔面、手の平など広範囲の多汗に悩む患者様も、ぜひ一度ご相談ください。
形成外科専門医が教える
「手術」か「ミラドライ」かの
選び方
脇の多汗症やワキガの根本解決を検討される際、多くの方が「保険適用の手術」と「自費診療のミラドライ」で迷われます。当院で診察を受けられる患者様の現状をお伝えすると、実際に9割以上の方が最終的に「ミラドライ」を選択されています。
なぜ、専門医のいるクリニックで、あえて自費のミラドライが選ばれるのか。その理由と、それぞれの違いを詳しく解説します。
ミラドライが9割の方に選ばれる理由
現代の日常生活において、最大のネックとなるのは「ダウンタイム」です。
ミラドライはマイクロ波を皮膚の上から照射し、多量の汗とニオイの原因となる汗腺を熱で破壊する療法です。破壊された汗腺は再生しないため、効果の持続性は手術と同等でありながら、以下のメリットが選ばれる決め手となっています。
傷跡が
一切残らない
切除を行わないため、将来的に傷跡を気にする必要がありません。
日常生活への
支障が最小限
術後の固定が不要で、すぐに仕事や家事に復帰できます。睡眠時の制限や、激しい運動を長期間控える必要もありません。
精神的ハードルの低さ
「切る手術」への恐怖心や、術後の痛みに対する精神的なストレスが少なく、推奨しやすい治療です。
保険適用のワキガ手術
(剪除法)の特性
一方で、医師が直接目視で過剰な汗腺を取り除く手術には、特有のメリットと注意点があります。
確実な改善とコスト
日本形成外科学会の指針に基づき、アポクリン腺を物理的に除去するため、ニオイに対する確実性は非常に高いです。また、健康保険が適用されるため、自己負担額を抑えられるという利点があります。
注意すべき点
数センチの切開跡が残り、術後は数日間のタイオーバー(圧迫固定)が不可欠です。この期間は日常生活に制限がかかるため、ライフスタイルとの調整が必要になります。
専門医の視点:どちらを
「選択」すべきか
当院では、形成外科専門医が一人ひとりの症状のレベルを診察し、最適な治療法を提案します。例えば、手掌(手のひら・手汗)や足底、顔面、頭部など全身の多汗を併発しており、アセチルコリンを遮断する抗コリン薬やボツリヌストキシン注射を検討されているようなケースでは、まずは脇の負担を減らすためにミラドライを選択される方が多いです。
最終的には、費用の負担を優先するか、日常生活の利便性と傷跡のなさを優先するかという「価値観」が重要です。診察では、術後の代償性発汗や副作用(抗コリン作用など)のリスクも含め、医師が丁寧にご説明いたします。わきの悩みを根本から改善し、精神的な緊張から解放された毎日を目指しましょう。
脇の多汗症治療の流れ
当院では、患者様の精神的なストレスを最小限に抑え、スムーズに治療を
受けていただけるよう、完全予約制による丁寧なカウンセリングを行っています。

- 1 ご予約・受付
- まずは、お電話またはWebより予約をお取りください。日常生活において、どのような場面で多量の汗や支障を感じているか、事前に整理してお伝えいただくとスムーズです。

-
2
形成外科専門医による
診察・診断 - 日本形成外科学会専門医である医師が、皮膚の状態や汗の分泌量を直接診察します。
原発性の腋窩多汗症かどうかの診断基準(HDSS等)に基づき、症状のレベルを判定します。また、背景に他の疾患が隠れていないか、内科的な原因の有無も慎重に見極めます。

- 3 最適な治療法の選択
- 診察結果に基づき、以下の治療法から患者様に最適な方法を提案します。
外用薬
アセチルコリンを遮断する抗コリン薬の処方や、塩化アルミニウム液の塗布について説明します。
ボツリヌストキシン注射
交感神経の働きを一定期間ブロックします。
ミラドライ(自費)
9割の方が選ばれる「切らない根本治療」のメカニズムや効果を解説します。
ワキガ手術・腋窩多汗症手術(保険適用)
汗腺を直接切除する外科的手技のメリット・デメリットを詳しくお伝えします。
副作用(抗コリン作用による口渇、代償性発汗のリスクなど)についても、専門医の視点から包み隠さずご説明し、ご納得いただいた上で治療へ進みます。
多汗症治療の
よくあるご質問
自分が「多汗症」なのか
「ワキガ」なのか分かりません。
多汗症はエクリン腺からの「汗の量」が多い状態、ワキガ(腋臭症)はアポクリン腺からの汗が原因で「ニオイ」が強い状態を指します。両方を併発している方も多いため、当院では医師が診察時に皮膚の状態や症状を拝見し、正確に診断いたします。
保険適用の治療と自費診療
では、効果に大きな違いが
ありますか?
効果の持続性や改善の仕組みが異なります。保険適用の外用薬やボツリヌストキシン注射は一時的な抑制ですが、手術やミラドライ(自費)は汗腺そのものを破壊・切除するため、根本的な解決が期待できます。
ミラドライと手術、どちらが
自分に合っているか
判断基準はありますか?
ライフスタイルが大きな基準です。日常生活への支障を最小限にし、傷跡を残したくない方はミラドライを、費用の自己負担を抑えて確実に切除したい方は保険適用の手術を選択される傾向にあります。当院では現在、9 割以上の方がミラドライを選ばれています。
治療後に他の部位(手や足)の
汗が増えることはありますか?
これは「代償性発汗」と呼ばれる現象です。脇の汗を抑えた分、背中や胸部、足底などの発汗がわずかに増えたと感じる方が稀にいらっしゃいます。形成外科専門医が、副作用のリスクも含めて事前に詳しく説明いたします。
抗コリン薬(外用薬)に
副作用はありますか?
汗を出す指令を伝えるアセチルコリンを遮断するため、抗コリン作用によって口の渇きや便秘、光を眩しく感じるといった症状が出ることがあります。異常を感じた場合は、すぐに処方した医師にご相談ください。
精神的な緊張で汗が出るのですが、これも治療で治りますか?
緊張(精神的ストレス)によって交感神経が過剰に働き、汗が出る「精神性発汗」も治療の適応です。物理的に汗腺の機能をブロックすることで、汗をかく不安から解放され、精神的にも楽になる方が多いです。
未成年でも多汗症治療や
手術は受けられますか?
可能です。特に思春期は悩みが深く、日常生活や学業に支障をきたすケースが多いため、保護者様とご相談の上、成長段階に合わせた改善策を提案します。
治療後、すぐに運動や仕事は
できますか?
方法によります。ミラドライは直後からほぼ普段通り過ごせますが、外科的な手術の場合は数日間の安静と固定が必要です。ご自身の予約状況や仕事のスケジュールに合わせて最適な時期を選びましょう。
多汗症治療の料金・費用
ミラドライ
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| カウンセリング | 1,100円 |
| 一般 | 330,000円 |
| 平日価格(キャンペーン中) | 264,000円 |
| 学生 | 264,000円 |
※表示金額は全て税込みです
お支払方法
つかもと形成外科・創傷クリニックでは、
下記のお支払方法が可能です。
現金
現金でのお支払い
クレジットカード
VISA/JCB/Mastercard/など
医療ローン
低金利分割払いでのお支払い
電子マネー
各種電子マネーでのお支払い
多汗症治療ページの
注意点・リスク・副作用
ワキガ治療ミラドライとワキガ手術のダウンタイムの違いも詳しく解説しております。
・施術部分をケガしている場合は、治療できない可能性があります。
・妊娠中もしくは授乳中の方は、治療できない可能性があります。
・皮膚に炎症がある場合は、治療できない可能性があります。
・やけど、瘢痕、水疱形成、色素沈着、ケロイド、紫斑形成、硬毛化などの症状が現れる場合があります。すぐにご相談ください。
多汗症治療ページの
監修者情報
院長
塚本 金作
Kinsaku Tsukamoto