「まぶたが重い」「視界が狭い」と感じたとき、まず何科を受診すべきか迷われる方は多いでしょう。眼瞼下垂の治療は、眼科と形成外科のどちらでも行われていますが、それぞれ治療の「ゴール(目的)」が大きく異なります。
視機能を守る眼科と、まぶたの動的な構造と仕上がりを追求する形成外科。一生に関わる目元の手術だからこそ、後悔しないための選択基準を知っておくことが大切です。
眼科の役割:
視界の確保と「目の健康」を優先
眼科は、まぶたの下がりが「目にどのような影響を与えているか」を診断・治療する専門家です。
下がったまぶたによって遮られた視界を広げる、視力障害を防ぐといった「視機能の回復」が第一優先となります。
白内障や緑内障など、他の眼疾患を合併している場合や、目の奥の痛みや視力低下が顕著な場合。
眼球そのものの健康管理に強い一方で、まぶたを上げた後の「二重の幅」や「左右の対称性」といった審美的なデザインに関しては、専門領域外となる場合があります。
形成外科の役割:
まぶたの「機能」と「外見」の再建
形成外科は、体表面の変形や欠損を正常な形に整え、より美しく仕上げることを専門としています。
まぶたを持ち上げる筋肉(挙筋腱膜など)を正しい位置へ再建し、「楽に目を開けられるようにする」とともに、「自然で美しい目元」を作ることです。
加齢によるたるみ、コンタクトレンズの使用による下垂、左右差が気になる場合。
解剖学的な知識に基づき、数ミリ単位で二重のラインを調整します。手術後に「目が開きやすくなった」だけでなく、「若々しくなった」「表情が明るくなった」と感じていただける仕上がりを目指します。
失敗しないために
「形成外科専門医」を推奨する理由
眼瞼下垂の手術は、皮膚を数ミリ切除したり筋肉を固定したりする繊細な外科処置です。一度手術をすると修正にはさらに高度な技術が必要になるため、最初から「見た目のバランス」を考慮した手術を受けることが重要です。
形成外科専門医は、顔全体のバランスを考慮した繊細な縫合技術(真皮縫合など)を日常的に行っています。
座った状態でまぶたの開きを確認し、左右差を最小限に抑えます。
形成外科特有の技術で、目を閉じた時も傷跡が一本の細い線となり、目立たなくなるよう配慮します。